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映画だったりそうじゃなかったりします。

『初恋』

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きゅうです。こんばんは。

ひさびさにがっつり感想を書きたい、というか、何か活動したい!みたいなアドレナリン出るタイプの好みな映画を観たので、心の赴くままに。『初恋』!
ネタバレ無く書くつもりですし、ネタバレが致命傷にならない作品ですが、内容にはどうしても触れるので未見の方はご注意を。

 

まず鑑賞時のわたしのコンディションは、「毎日残業した一週間の極め付けに、心のすり減る案件を月曜に引きずったまま週末を迎えるところ」でした。金曜日なのにアンハッピー、どうにかして!みたいな気持ちで、縋るように映画館へ。
結果、大復活。なんならあと2日くらい仕事できるメンタルに。
何がそんなに良かったのでしょう。

 

天涯孤独の主人公と親に売られて薬中のヒロイン、ありがち。裏切って出し抜こうとするヤクザの若者と組む悪い警察、ありがち。なんだかよくわからないけど巻き込まれて結果ラブストーリーに、ありがち。
思い返してみれば設定がぶっ飛んでいるわけではなく、むしろお約束のつくりで、お約束ということは「結局みんな好きなやつ」なのです。これが面白くなるかどうかはキャストと演出にかかってくるかな、と。

 

そんなキャストと演出。個人的に最高でした。ビジュアルは大好きだけど好みの作品かなあ…となりがちだった窪田正孝をついに堪能できました。脇を固める染谷将太大森南朋も、素材良し・設定どストライクで目の保養映画でもありました。パンチの効いた演技で光っていたのはベッキー。モコモコパンツで暴れまわる彼女に、振り切ってくれてありがとう!と謎の視点からメロメロになっていました。
完全にわたしの感覚ですが、普段好んで観る静かな映画の中ではちょっとくどく感じるお芝居の役者さんたちに、三池崇史監督との組み合わせがぴったりでした。今打ちながら『ケータイ捜査官7』なんて懐かしいドラマを思い出してニヤニヤしています。
バキバキのアクションを盛り上げる躍動感のあるカットとSE、散りばめられたコメディ要素の中に、ヤクザ映画らしい胸の熱くなるようなロマンと「締めるところは静かに締める」日本らしい演出のスパイス。普通に作ってド派手にできた終盤のあのシーンを、クールに攻めたのもカッコよくて嬉しくなってしまいました。
物語を繋ぐ鍵になるような小ネタ、みたいなものがある映画は強いなと思っていたのですが、本作もしっかり。ちょいちょい出てきてはストーリーを動かしつつ和ませてくれるコミカルな彼がいい仕事をしていました。

 

最近はもちろんそんな大きな括りで「つまんない」なんて思ったりはしませんが、数年前までは完全に洋画派で、実写化と恋愛ドラマしかない邦画つまんないな、などと口には出さずとも感じていたわたし。『パラサイト』フィーバーで邦画下げをたくさん目にして、「おもしろい邦画もたくさんあるよ…」とこっそりモヤモヤしていたこのタイミングで、こんなにおもしろくてクールな邦画が公開になることがすごく嬉しくて、なんだか誇らしく思います。
ここを見ていて「これだから日本の映画は…」なんて人はいないだろうなと思いつつ、もしいるならばぜひ観てくれ!と思わずにいられません。比べて語れるような2本ではないけれど、『日本の映画』と『韓国の映画』なんて雑な物言いをする前に、楽しんでみてほしいな、なんて。

 

無駄に元気になってしまったのでいろんなことを考えて余韻に浸っていますが(笑)もちろん何も考えずふらっと観てただ楽しむのもぴったり。もし公開期間中に心折れそうな日があれば、彼が傷口に擦り込んだように、わたしもこの作品をまた心に擦り込んで無敵になるぞ。

 

お陰でかなり気分良く週末を迎えられそうです。
では、また。